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<防腐抗菌殺菌剤のお話し>
市販品に使われている防腐抗菌殺菌剤について考えてみたいと思いました。
嫌われ物だけど、腐った化粧品の方が本当は怖いのよね。
けど、防腐剤自体もよろしくはないのよね。
どうせいって・・・どうにも、しゃあないですね。 フガフガ。
抗菌剤というのは、使用目的によって「防腐剤」と「殺菌剤」に大別されます。
私は面倒だから、ひっくるめて防腐剤、と書いているけど、本当は違うのよね。
防腐剤とは、
使用段階での汚染から化粧品を守って品質を保持させる為に
微生物の増殖を抑えて死滅させるのが目的。
殺菌剤は、
皮膚や頭皮を消毒して清潔に保つために配合されます。
でも、防腐剤と殺菌剤とは、
同一の薬剤だったりして、
一般的には高濃度で殺菌剤、低濃度で防腐剤として作用するそうです。
パラベンは本当に悪者か
化粧品メーカーによっては、「パラベンフリー」がウリになるほどのヤバそうなパラベン。
これは、ヤバそうなわりには、ずいぶんポピュラーですね。
なんででしょう。
パラベンには種類があって、それぞれ「水への溶解度」が異なります。
水に溶けやすいのが
「メチルパラベン」、「エチルパラベン」
次に溶けやすめが
「プロピルパラベン」、
油に溶けやすいのが
「ブチルパラベン」。
(ブチルパラベンは環境ホルモン作用が懸念されて最近は特に嫌われています。)
パラベンは、
化粧品そのものに添加された場合と、
原料自体の防腐剤として添加されている場合があります。
パラベンの配合上限は、総量で1%ですが、
良心的なメーカーでは、
実際は0,01〜濃度の使用で、平均0,12%濃度程度しか使っていないのだそうです。
(私が計ったわけではない)。
メチルパラベンなどは単体で平均0,1%濃度で、
多くても0,3%以上は配合されていなかったりするそうですが、
理由としては、
メチルパラベンは、
敏感肌の人は濃度が0,25%でも刺激を感じるといわれている物だからだそうです。
けど、少なくしているだけで、
一般の化粧品の中身を見ると、
メチルパラベンの配合のない化粧水なんて、ほとんど「ない」ほどに使われています。
たくさんの種類のパラベンが配合されている物が多いですが、
これは、水溶しやすい、とか、油溶しやすい、という理由で重複必至もありますが、
パラベンは最低でも2種類以上を併用した方が抗菌力が増すので、
パラベン総濃度を少なくできるという仕掛けがあります。
例えばメチルパラベン0,04%で抗菌でき、0,02%では抗菌できない菌があったとして、
プロピルパラベンを併用すると、
「メチルパラベン0,02%とプロピルパラベン0,01%で抗菌できるので、
この化粧品のパラベン濃度は0,03%で済み、
メチルパラベン単体での0,04%よりパラベン濃度が低くなるわけです。
また、
抗菌剤でもある「BG(1,3-ブチレングリコール)」で化粧品を防腐しようとすると、
防腐力獲得の為のBG濃度は30%〜50%も必要になるのでベタベタになりますが、
抗菌力(入ってきた菌を殺す力)まではない、
静菌力(入った菌の繁殖を抑制する力)狙い程度としては、
メチルパラベンを0,01%だけ併用したら、BG濃度は5%で済むそうです。
パラベンを配合する事で、このように他の抗菌剤も減らせるというわけです。
にしても、「パラベンフリー」がウリの化粧品もある事で、
パラベンは悪物扱いです。
果たして、どれくらい悪物なのでしょう、
実際は、フェノキシエタノールやBHTより安全性が高いというデータがあったりします。
※マウス経口実験ですが、体重50kgの人が食べたら5割の確率で死ぬ量は、
フェノキシエタノールで50g、
BHTは52g、
に対して、
メチルパラベンとプロピルパラベンは400g以上、
プロピルパラベンは315g以上、
だったらしいです。
上げたものは皆、配合上限1,0%ですが、
パラベンが特に悪物として誉れ高いのは、
旧表示指定成分であるのと、
「パラベンフリー」なんて製品があるからなのかも知れません。
(実際、濃度によっては、特定の敏感肌には刺激がある、というデータはあります。)
それでも一般的にはパラベン配合の化粧品が多く見られる理由は、
「便利」だとか「安い?」だとか「なんでも良い」だとかの安直な理由ではなく、
他と比べると比較的、安全性が高いのと、
数種使う事や、
別の防腐剤自体も少量のパラベン配合で相乗効果が生まれたりするゆえ、
防腐剤の全配合量を減らせるからのようです。
化粧品メーカーは、悪どい商売やっているようでいて(笑)、
安全性に対しては研究に研究を重ねていると感じられ。
そうそう、ヒット品は効果が出るモノなんだけど、
本当のロングランは「トラブルのない品」なわけで、
また、一品でもトラブルが起きると企業イメージがガタ崩れなので、
私たちが思うよりも、
「トラブル回避のための最良のレシピ」を研究しているかも知れないのです。
ただ、消費者である私たちは、
「安全で当たり前」くらいにしか思っていないし、安全は基本なんですけどね。
パラベンと紫外線のお話しはどうなったんだろう?
そういえば、昨年夏に、
「メチルパラベンは紫外線を浴びると、
シワやシミに繋がる皮膚老化を促進する」という報道がありました。
これって、実は翌日になっても報道したのは朝日新聞だけだったんですよね。
厚生労働省や、他、中間機関での報告はないのでした。
報道自体も、
大手化粧品メーカーの実測データでは(天候によるとしても)
7月の沖縄で4時間半で10万ミリジュール、
8月の横浜で5時間で5万ミリジュールとなっているのに、
「夏の一日の平均紫外線量は1平方センチ当たり30ミリジュール」
と書いた部分はなんだったんだろう?
基準数値が間違ってるのって、おかしいですよね。
私がこの記事に不信感を持ったのは、流し読みした最初ではなく、
この報道が尻切れトンボだったので、もう一度ゆっくり読み返した時に、
この紫外線量の可笑しさに気付いたからでした。
なんじゃっ、こりゃー、みたいな。
そして、よくよく読むと、
試験は「丸裸の細胞」と言える、
今じゃマトモなデータは取れないというのが常識になっている培養細胞でしたが、
まるで「普通の肌への塗布」みたいな書き方でした。
この報道は、学会で研究員が納得していないデータ発表だって。
といっても、「裏読みしない」
要するに「ごく当たり前の消費者」には恐怖感を与えただけです。
もし、これが正確ではなかったら、
まるで昔の「ガン細胞からパラベン検出」という間違いが、
長年まかり通るかも知れないのです。
怪しい報道でしたね。
で、結局はどうなんでしょうか。
ちなみに、「パラベンと紫外線」については、
ずっと以前に米国FDAが検証していて、一応、安全だという事になっています。
決して「本当に安全」かどうかは私にはわかりませんが。
私も別にパラベンが好きというわけでもなく、
配合については、単に「しょうがないか」な消極的な意識です。
何かもっと優秀な代替があれば、そちらの方が良いです。
エタノール、フェノキシエタノール、BG、BHT、BHA、DPGについて
さて、「パラベンフリー」の場合、
「防腐剤フリー」ではないですし、製品の防腐は必要です。
しょせんは、何か使っているんだよね。
何を使うか、というと、
例えばよく目にするエタノール、BG、フェノキシエタノールなど。
けど、
エタノールで防腐すると、敏感な肌には刺激です。
私は敏感肌ではないと思うけど、エタノールは大嫌いです。
BGで防腐するには、30%濃度でも効力不足なので、ベタベタになります。
フェノキシエタノールは、
別名エチレングリコールモノフェニルエーテルで、
グリコールエーテルの一種であり、
粘度がある液体です。
グラム陰性菌に対して特に有効ですが、
肌刺激を感じる人は多く居ます。
このフェノキシエタノールは、
しょせんパラベンやデヒドロ酢酸と組合せて防腐効果を出している場合が多く、
香水の保留剤としても使われます。
配合上限は1,0%。
他にやたら見掛ける成分に、
BHT(ブジルヒドロキシトルエン)だとか、
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、
DPG(ジプロピレングリコール)があります。
BHTは旧表示指定成分で配合上限1,0%、
BHAも旧表示指定成分で配合上限たったの0,2%、
DPAには配合上限はありませんが、 肌トラブル報告は多くあるそうです。
BHTは鉄塩による着色なく、耐熱性があり、
安価なのでよく使われる酸化防止剤で、
主に油脂類の酸化防止力があるそうです。
BHAも似たようなモンで、石油に対する酸化防止剤として開発されたそうです。
動物性油脂の酸化防止に優れているけど、
紫外線照射で着色の傾向があるとか。
BHTとBHAは併用で相乗効果が高められるので、「もれなくペア」なんて場合あり。
DPGは、
プロピレンクロロヒドリンまたはプロパンオキシドの加水分解によって得られる
PG(プロピレングリコール)の脱水縮合体。
保湿力も持ち合わせるので、「防腐剤」ではなく、
「保湿剤」として扱っているフリができます。
BHT、BHA、DPAがよく配合される理由は、
嘘か誠かは知らないのですが、
「消費者が何物か知らないから」なんても言われています。
まさか・・・。
「敏感肌の方も使えるパラベンフリー」なんてうたいながら、
旧表示指定成分や肌トラブル報告のある防腐剤が配合されているのは、
なんかヘンだと思うのですが・・・。
別にパラベンフリーを自慢していなかったら何も思わないんだけどね・・・。
その他の防腐剤
私自身は今までトラブルがないので気にしなかった防腐剤ですが、
他の「よく見掛ける」防腐剤も見てみます。
たいていが、かなりきょわいものみたいです。
配合上限が0,0×%のものなんて、
私の大雑把な「計り方」では恐ろしくて絶対使えないですわ・・・。
・安息香酸
安息香の樹脂から分離して得るが、合成法でも作られている。
pH値に左右されやすく、
酸性ではほとんどの腐敗や変財菌に発育阻止作用を示すものの、
pH5,5以上では効果がない。
もともと静菌作用は強いけど、殺菌作用は弱い。
配合上限は0,2%。
・安息香酸ナトリウム
配合上限合計1%。
・塩化ベンザルコニウム(ベンザルコニウムクロリド)
強い殺菌力を持つ陽イオン性界面活性剤。
この性質と、毛髪に吸着して柔軟効果や静電防止効果があるので、
シャンブーやリンスによく配合されている。
毒性と皮膚刺激性あり。
配合上限は洗い流すものはなし、洗い流さないものと粘膜使用は0,05%。
・塩化ベンゼトニウム(ベンゼトニウムクロリド)
強い殺菌力と防臭作用を持つ陽イオン界面活性剤。
性質を利用してシャンブー、制汗剤、洗顔剤に配合されている。
配合上限は洗い流すもので0,05%、洗い流さないもので0,2%、粘膜には使用不可。
・イソプロピルメチルフェノール(シメンー5ーオール)
殺菌、防腐、防黴剤として配合されるが、
弱い収斂性と紫外線吸収性あり。
配合上限は洗い流さないものはなし、洗い流さないものと粘膜は0,1%。
・クオタニウムー73(ピオニン、感光素201号)
抗菌性を持つシアニン系の色素。
もともとは黄色ブドウ球菌や大腸菌への阻止作用があり、
化粧品には強い抗菌力を利用して、
皮膚の洗浄(ニキビ肌用に)や整肌、保護の目的でも配合するが、
経皮使用による皮膚への影響はないとされている。
化粧水には防腐力を利用して配合されるようだが、
配合上限は0,002%。
・クオタニウムー45(感光素401号)
初めて実用化された感光素301号に次いで
低毒性を目的としてつくられたアミノビニル系の色素。
抗菌性もあるが、細胞ふ活作用や新陳代謝促進作用も持ち合わせる。
が、低毒性というわりには配合上限はたったの0,002%。
・感光素101号
シアニン系の色素。
感光素とは、もともと、
「写真の感光膜の感光度を高める性能を持つ物質」だが、
こんなモノに種々の薬理作用がある事がわかって以来、
医薬品としては、白血球どん食作用促進、外科的疾患の治療に、
化粧品としては、抗菌、皮膚の洗浄・保護・整肌目的に使用されるようになった。
配合上限0,002%。
・サリチル酸(サリチル酸Na)
化粧品の場合は防腐剤、食品にも防腐剤として用いられるが、
最近はあまり使われない。
医薬品の場合は角質溶解剤として用いられ、
2〜10%の軟膏や液剤は、はくせん症、角化症、ひこう疹、ざそうなど、
50%絆創膏は、ウオの目やイボ、タコに利用される。
ニキビにも有効だが、化粧品への配合上限は0,2%。
・フェノール(石炭酸)
各種の殺菌消毒剤の効力を判定する際の尺度である
石炭際係数測定法の標準化合物になっている消毒殺菌剤。
皮膚や粘膜に対して腐触性や局所麻酔性を持ち、
希薄溶液ですら皮膚に湿疹を生じて
細胞の壊死を起こすといわれている恐ろしい成分だけど、
化粧品では、フケ止めトニック、ニキビ湿疹用の化粧水やクリームなどに
用いられるようで、配合上限0,1%。
10〜20%のエタノール溶液は、梅毒性初期硬結、コンジローマに、
希釈水溶液は、皮膚疥癬、凍傷、火傷、中耳炎、痔結節、歯髄腐食などに
用いるとの事。
・フェニルフェノール(オルトフェニルフェノール)
一般に工業用途に広く使用されるが、
充分に精製したものは、化粧品用防腐剤として使用されている。
配合上限は洗い流すものはなし、洗い流さないものと粘膜には0,3%。
・デヒドロ酢酸(デヒドロ酢酸Na)
殺菌作用はなく、微生物の発育を阻止する作用を持つ。
しかし、グラム陰性菌、乳酸菌、偏性嫌気菌への作用は弱く、
グラム陽性菌、黴、酵母に効力を持つ。
化粧品には防腐、防黴剤として配合され、配合上限は0,5%。
食品保存料として、バター、マーガリン、チーズにのみ使用が認められており、
配合上限0,5%。
・トリクロサン(トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル)
なんとなく名前は怪しいが、皮膚刺激や感作がなく、毒性がないとして、
安全性の高い抗菌剤の一つと見なされている防腐殺菌剤。
化粧品には皮膚の消毒剤、防腐剤、抗菌剤として配合され、
配合上限は0,1%。
・トリクロロカニルバニリド(トリクロカルバニン)
グラム陽性菌に対して優れた防腐、殺菌力を持つ。
ただちに洗い流す以外の化粧品への配合上限は0,3%。
洗い流さないものへの配合上限はなし。
・クロルへキシジン(クロロヘキシジン)
特にグラム陽性菌に対して効果が見られるが、各種細菌に広い抗菌力を持つ。
刺激は低いとされている。
歯磨粉や防臭剤、制汗剤などの使用が多いが、
配合上限は、洗い流すもので0,1%、洗い流さないもので0,05%。
・グルコン酸クロルヘキシジン液(グルコン酸クロルヘキシジン)
クロルヘキシジンのグルコン酸塩水溶液の殺菌防腐剤。
抗菌スペクトルが広く、グラム陽性、陰性の両菌に有効で、
抗菌力も強く、た、持続性殺菌作用がある。
持続性の強力な皮膚や器具の殺菌消毒剤として使われている。
洗い流すものへの配合上限なし、洗い流さないものと粘膜使用は0,05%。
・塩酸クロルヘキシジン(ヒビテン、クロルヘキシジン2HCI)
強い抗菌力と、広い抗菌スペクトルを持つ合成抗菌剤。
グラム陽性、陰性の両菌に強い抗菌力を持ち、
難溶性と持続抗菌作用が必要な場合に使いやすいとされる。
傷に塗布しても比較的無刺激だといわれているが。
配合上限は0,1%で、粘膜に使用する場合は0,001%。
・ヨウ化パラジメチルアミノスチリルへプチルメチルチアゾリウム
(ヨウ化ジメチルアミノスチリルへプチルメチルチアゾリウム)
ビタミンB1に類似したチアゾロスチル系化合物で、これも感光素の一つ。
水には溶けず、エタノールに一部だけ溶解する。
無刺激の殺菌剤や酸化防止剤として幅広く使用され、
微量で種々の薬理作用を示す。
配合上限は、0,0015%だが、粘膜使用は不可。
・ソルビン酸、ソルビン酸K
どちらかというと食品の防腐、防黴剤としては優れるが、
化粧品や医薬品での力は期待できないそう。
化粧品への配合上限は0,5%。
他、あまり名前に馴染みのないいろいろな防腐剤は、
頭髪品やデオドラント品に使われていました。
防腐剤って種類が少ないですね。
防腐剤は表示ではわかったとしても、
その「防腐レシピ」に関しては、たいていどこの化粧品メーカーも、
ホントかウソかは知らないけど、「企業秘密」なんだとか。
ちょっと配合を間違えたら刺激になりかねないので、
決して悪い意味での秘密ではなく、苦労して開発した防腐の黄金レシピだから??
ひょっとして、有効成分より防腐こそが化粧品の要???
かも知れない・・・。
効く効かないより、まずは「安全第一」かもかもだから・・・。
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